向山600.5mから千丈山1026.3m 廃村の村、中辺路兵生周回
2011/04/05
単独

コースタイム
吊り橋 08:35-向山09:27-吊り尾根630m11:07-P938m11:52-仙丈山12:22〜12:42-
P938m.13:05-林道14:10-兵生校舎跡16:14-車16:33
総時間
7時間58分
紀伊半島で何時かは縦走してみたいと思う山脈に果無山脈がある
その支尾根に1026.3mの千丈山と呼ばれる山に三等三角点鴨折がある カモを意味する山頂では無いだろう 銀杏を意味する山頂だろうか面白い名の三角点が鎮座する。
通常この山頂を踏むのなら北の果無山脈側から入るだろうが、地元の方が田辺市中辺路兵生(ひょうぜい)から登られているのを知りこれは面白いとショウタンは周回コースを組んでみた
この取り付きは廃村になり、学校跡や民家跡が名残を残していると聞き、読図と共にその村の廃校舎に降りる事を目的とした
簡単そうだが、二度の尾根間違いとそのルートの険しさに大汗を流したが、登山者は皆無と思われるルートを読図と共に楽しんだ単独登山、地図上から、ハーネスやロープがいるかも知れないと岩装備で臨んだ
先ず登山口はマピオンの力をお借りしたい
中辺路ルートのR311の中辺路町福定から、果無山脈麓を通り龍神村に出る林道を、富田川上流に向かって約7km地点に渓流釣りのポイント35小越の瀬と書かれた看板がある。
そこに路駐して、すぐ横の朽ちた吊り橋をふるえながら渡り、三角点向山、山頂に向かう
 
吊り橋を渡るとすぐに石積みが出て、小道が出る。左手から道成りに登って行くと、廃屋が出てさらに小道が尾根をトラバースするように尾根を捲いて行く
  
  
小道が大きく回り込む所の尾根先は傾斜は緩い、ここから三角点向山のある山頂にコンパスを合わせ、ひたすら山頂を目指す
踏み跡は薄いが小道が続く、
(下の小道は利用されているのか?踏み跡は濃く利用されているようだが目的は分からない)
間違いようのない尾根、登りきればそこが向山山頂だ
基準点コード
等級種別
冠字選点番号
基準点名
測地系
北緯
東経
標高(m)
尾根には薄いが踏み跡がある
読図で現在位置をコンパスと共に読んで歩く
少し立ち木が踏み跡を消す所があるが上に向かえば良い
急に道が開け歩きよいルートになる
地図とにらめっこで吊り尾根が想像できる下り込みの尾根を目指す
この吊り尾根コル付近が岩稜と見ていた。(P630m付近)
伐採された所から、吊り尾根と目指す千丈山が見えた
登り返しがつらそうだが、アレなら行けると吊り尾根歩きに確信が持てた
 
アップダウンは多く一汗流す
 
降り込んで行くと林道が見えた。前のピークを巻いているだろうとスケベ心で林道を歩いたが、小さなピーク向こうで林道は終わっていた。失敗だ、小さなピークに登り返した
ピークからコンパスを取り方向を確認する。小道は続いている
吊り尾根手前にあるピークは傾斜がきつい、これも巻いてやろうと左手を捲いた これは成功だ
ダンダンと尾根は細くなり馬の背の細い尾根だ
左手は垂直に近い、一汗流す
トウトウ正面に岩らしい物が見えた。這い上がると10m程度で又小道となったが傾斜は直登出来ないほど急傾斜になって行く
 
乾燥注意報が出ている。落ち葉が滑り、歩きにくい
急傾斜を登りきる。とにかくこの傾斜登りはマイッタネ
測量された小道がP938mに続く
逆回りなら、コノ吊り尾根に入るのが最大のポイントだろうが、測量された跡がありジックリ見ればポイントで特定できるだろう
  
P938で尾根が完全に変る。丸いピークから笠塔山が電波塔と共に見える
果無山脈の西半分は縦走される方が少ないようだが、虎ヶ峰から持平山、笠塔山と縦走が面白いだろう
    ←この写真をカシバードで実証した
和田の森付近の果無山脈↑

東の千丈山を目指す
左手に果無山脈の和田の森が見え、遠くには白馬の山や高野の山が望めるが山座は同定できなかった
家でカシバードで実証してみた
 
後少しだ、正面のピークを越えれば千丈山に出るが、30mばかし樒の木が密集してのブッシュ
トンネルになった木の下を大きな体のショウタンは歩きづらい

  タケノコと山椒の炊き込みご飯
すぐそこに有る山頂だが疲れると遠くに思う
傾斜の緩くなるようにクネクネ登る
左手に果無の山が見えるのだろうがこれを無視して、クネクネだ
山頂少し手前で南からの尾根に出る
下山時、このポイントを見過ごすと無駄歩きになる。枯れ木をさして目印とした
山頂が出た
三角点回りには見慣れた山名版が多くあり少し見苦しい
カアチャン弁当を食べて今日初めての休息だ ビールは無い

基準点コード
等級種別
基準点名
測地系
北緯
東経
標高(m)
←下山方向
P938mまで引き返す
果無山脈が見える尾根上を通った。地図に表れる山抜け地点上付近から和田の森が綺麗に見える
少し景色を楽しみながら下山する
P938mからは尾根は広い、尾根が広いほどコース取りが難しい
少しの角度違いがとんでもない方向に下山してしまう 慎重にコンパスを取るが、疲れからついつい マッ良いかの悪い癖が出る
938mの少し下から果無と千丈山ピークを写真に納めようと見るが、千丈山は見えない
 
下山尾根も測量されているが踏み跡はほとんど無い
地図と測量杭を確認しながら降ったのがいけなかった
少し尾根を外しかけた。あまりにも地形が変る事から気付く
P874m付近まで引き返しコンパスで角度を測る 
やはり踏み跡は二つに分かれていた。右手に降る 尾根は広い 現在地がほとんど分からなかった
気圧が安定していて、高度計が役立った
P776mを確定して薄い踏み跡の急傾斜を下山して行くと、林道が表れた

少し歩いてみるがどう降っているか予測がつかない
林道下の広いコルまでは後3〜40m有りそうだ、適当に林道からコルに降る 目視できた
小さなピークを越えて少しで南に尾根を変える地点を通り過ぎてしまった
いつまでたってもコンパスは同じ方向を指す
アラ これはキット尾根間違いだと、フウコラと現在地が読みとれる所まで引き返した アーシンドイ
やはり尾根を外していた。私なりにこの間違いも又楽しい
コースを修正して、P559mを目指す
小さなピーク手前からそのピークを巻下るが、ここは小さな測量テープを信じた

  
少し巻下ると羊歯の中に踏み後がある。ヤレヤレここだろう
P559mを越え降って行く この付近で現在地の自信がない 信じて降る
地形を地図と照らし合わせて現在地を予測した
踏み後が濃く出だした。榊の木が切られている。人が入ったのだ 里は近いだろう
道が出た ヤレヤレ 沢の音を聞きながら道成りに降った
 
民家跡が出た。ヤレヤレ狙いは当たった
コノ地区はごく最近まで住んでいたのか、洗濯機は二槽式の半自動、マダマダ使えるといった感じだ
水道の栓をひねってみた。水が出るだろうか やはり水が出ない ここは廃村なのだ
いくつかの民家がまだ壊れずに建っている。
小さな小道は不明瞭になるが、経験からここと思う地点を降ると学校跡に出た
これが兵生(ひょうぜい)小学校跡なのだろうか?? 兵が生まれる そんな隠れ里は平家の落人が先祖なのか?? ロマンだ
  
山中にしては広いグランドだ ここで村人達が運動会で我が子の走りや、遊戯を見てお弁当を食べた事だろう
グランドの隅に百目箱が転がっていた。毎日つけた温度計や湿度計 昨日のように思い出す。私の小学校時代
強い経済が生まれた我が日本を支えた私達団塊世代の魂が何とか支えているように見える校舎
今にも倒れそうだが踏ん張っている姿に感動した
車のワダチがグランドに有った
それに沿って降ると吊り橋の兵生橋が出て、富田川を渡り 林道を車までテクテクと歩いた
 
読図は楽しいが山域は厳しい方だろう
私は、ロープ30mとハーネス エイト管、 カラビナ等最低川を越えられる登山具は持っていた
水は2.5Lとヤヤ多めにした
登山者テープは完無だったが、測量跡が道を示してくれた
単独より何人かで登る方が面白い山だろう
軌跡はガーミン社のVISUTA HCxが取った物でズレは有る
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ショウタンの山歩録地図について
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図
   画像)、数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図50mメッシュ
   (標高)、数値地図10mメッシュ(火山標高)及び数値地図5mメッシュ(標高)を使用した。
   (承認番号 平23業使、第2号)」