読図山行
長尾山、センジカ山、オシャ谷山
2017/09/10
3人

奈良県御杖村は曽爾村のように有名山は少ない。
かろうじて三峰山が超有名で冬場の樹氷時に賑わいを見せる
そんな御杖村の低山は、尾根が複雑で読図にもってこいの尾根が多い
今回も、先日の鏡山や水越山の続きの尾根を取り入れ読図の勉強登山を三人で行った。
体調を崩していた私への配慮から計画が遅れていた
なるべくピストンは避け、尾根を周回する格好でコースを組んで見た。
コース設定は宝来の鈴さんで、彼女の考えは村人も忘れようとしている低山名を少しでも残そうと考えピンクの山名板を残す
今回もセンジカ山、長尾山、オシャ谷山と三つのピークを特定した。

御杖村土屋原の蛇の谷にある天理教蛇の谷山修行所のゲート前から取り付いたが、今回歩いた尾根は、天理教所有林で無許可では立ち入れない。管理人の中前氏宅にて中前氏の許可を頂き山に立ち入った。
もちろん、センジカ山の位置や長尾山、オシャ谷山の位置を地図上で聞き地図にマークを打った。

車の駐車はゲート前に置きなさい。
この付近は地元民や山師でも間違いやすい注意して下さいと地図で示された。
ナルホド尾根を間違いやすい地形だ

 
ゲート前から取り付くが、アララ、これカエンタケではと目ざとく鈴女、触るな触れるな踏みつけるなとワイワイ
もしカエンタケなら半端な数ではなかった。
今日は、GPSは見ないこと、間違えば間違って歩く、読図はシンケンにとショウタンのキツーイお言葉にGPSはしまいこんでいる
縦走尾根に登るまで、アララ急傾斜だ
 
目的縦走路に乗れば、流石、天理教の山、尾根の整理はバッチリだ
地図上で三人の意見が合うまで現在地を探るが、流石山姥二人はテキパキと現在地を探る。
小さく曲がり、小さなピークは現在地を知るには最高の地形だ
オマケにスズタケ帯もバッチリと整備されている。
 
最後の急傾斜を登り長尾山の北東端に登りきれば地形図より尾根は広く、コンパス角度はやや違う
登りきった位置が違うとか、ここだからだとかここは三人の意見は少しかみ合わなかったが、長尾山ピークに向かえばバッチリと尾根を指す磁針だ

長尾山の位置は何処だとの意見に、山とは、尾根が三峰以上に分かれる所が山の定義だと話し合った
旧いJH3TFF氏の山名板が触れば落ちそうなほど古い
高さはとの意見に、国土地理院地形図標高測定から割り出した
この山はレーザー測量されている。測量点があれば、測量点プラスマイナス0.3mだが、測量点が無いが標高は805.9mを注す
5m四方平均の値が805.9mが最高点だった所から、私は805の掲示が正しいだろうと鈴女に助言した
 
本システムで得られる標高値について
センジカ山に急傾斜を下り登り返す。
今日の平均速度は1.3kmと超スローだが、私の体調の事も有るが、小さなピークのアップダウン傾斜が急で這い登る
下って登り返す事にブツブツショウタンだが、二人はコンパスを取る事を忘れず、此処はここと地図で示しあっている
今日もやや手抜きになりかけるが、GPSを見ることは許さないといった手前、少し真剣に成った
 
道の整備はハイキングコース並だ。尾根には天本の境界杭がある。天理教会本部の略か
 
センジカ山は測量ポイントの930m位置と間違いやすいが、尾根が三峰以上に分かれる所の定義からすると今日の位置が正しいだろう
古いエアリアマップの著者、高田榮久氏も今日の位置に明示している
標高は、地理院地図から920mとしたが、デターソースは918.9mだ

 
センジカ山で昼食を楽しみ、一杯の泡茶を分け合い咽を潤す。至福の時間だ
12時30分引き返し、少しでも早くとトラバースだ。
帰路は間違いが多い。通った道もコンパスはキッチリと合わすと口うるさいショウタンだ。
 
長尾山で小休憩だ。
植林囲いのネットに引っかかり死んでしまった動物の骨がブラブラ、自然は厳しいものだ
オシャ谷山に向かうが、山の管理人中前氏が指摘した、村人も迷いやすいと指摘した付近で、ショウタンは??コンパスが合わないと??焦っていると、山姥はここだと指摘する。ウン、何故、てっきり思っていた場所は通り過ぎていた。
指定された尾根にコンパスを合わすとバッチリだ。1人なら引き返す羽目になっただろう。
 
登り返せばオシャ谷山だ。面白い名前の山だが意味は不明だ
オシャ谷山は測量されているが念のためデーターソースを見てみよう
地形図標高とは差がある。三角点でも標高が年毎に変化する
測量点なら当たり前だろうか???

 
ショウタンは巻き巻きでコースを外す。
二人は真剣にコースを読んでいる。
オシャ谷山からもコースはややこしい。登ったり下ったり、曲がったり
ショウタンが名付けた先取りコンパスがやっと分かったと鈴女、地形読みが早い彼女はほぼ完璧に現在地を外さなくなった
所が、お喋り二人が喋りすぎたのか、ここはと現在地を失った。
ショウタンの出番だ。
思ったより歩いていないことが多い。
現在地を失うと、通り過ぎたであろうと思うところをコンパスで探れば良い事が多いと気が付いたようだ。
兎に角三人で一人前のコース取りだ
 
赤ハゲ峠からの破線道を下ろうとその尾根に向かうが、尾根ピーク手前に道が出た
天気予報がはずれ、雨が降り出した
完全に破線道を読図から下れば少し時間が係るだろうと、道成りに下る事を提案した
 
道跡を読みながら下る事にした。
その跡は古道のようだが地形図破線から大きく外れる。
雨具を付けるのも嫌だと、得意の道跡探索で下った
案外ハッキリと道が有るがこれはショウタン的だ
 
道成りに下れば小さな橋の横に出た
ガードレールに一巻きのテープが、時には登山者も登るのかもしれない
管理人さん宅はすぐだ

お留守のようで下山報告を書きお礼とした
 
最後は雨に打たれたが、この複雑な尾根を間違う事なく縦走周回できた
あと少し地形図読みの努力をすれば、地形図が道を語りかけてくれるだろう

ショウタンの出番はあと少しだろうな
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