大峰前鬼 小池の宿跡探訪と黒谷の頭 2017/10/09 新宮山彦ぐるーぷにて １６名

総時間８時４０分から１５時３５分 ６時間５５分 林道歩きは４０分プラスする

大峰奥駈道は修験の道で、修験者たちが行の場として、役の行者が前鬼、後鬼共に切り開いた道とされている 今は前鬼と共に世界遺産登録された古道だ 前鬼、後鬼の末裔が住んでいたのが、下北山村前鬼の里だ。 前鬼には今も五鬼助家の小中坊がただ一軒の宿坊を開き、修験道や登山者の大切な宿舎として営業を続けている そんな秘境の前鬼の里から、その所在地が不確かな修験道第３１行所、小池の宿跡を探索した この小池の宿跡は、各書物やエアリアマップによりその所在地が変わっているが、今回尋ねた、小池の宿跡の信憑性は相当高いだろう 新宮山彦ぐるーぷの前代表の玉岡憲明氏や、現代表の川島功氏、マタマタ事務局の沖�ｱ吉信氏等、新宮山彦ぐるーぷのメンバーが、行者と共に１０数年にわたり捜し求めた秘境の場所である。 第３１番行場、小池の宿、その場の雰囲気にしたれば、山の精の声が聞こえ心洗われる秘境の地だった。

先ず取り付きは、前鬼、小中坊無人宿泊所裏から取り付く ここに、嫁越峠から十津川村花瀬と前鬼を結んだ古道が走っていたという その、古道は今も極一部が残っているが、全貌は明らかでは無い 古いエアリアマップにはその古道が書かれているが信憑性については分からない 小池の宿跡は天狗岳斜面とし金剛童子が書かれているが、一度は探索が必要だろう 唯一、今回登った、三角点黒谷峠、山名黒谷の頭の点の記に、前鬼から花瀬に道が有ったことがかかれ、黒谷峠の位置が記されている 　　 点の記 点名、黒谷峠、北緯34°05′03″.0373　東経135°55′40″.9919　標高1333.67 点の記に載る所在地 奈良県大和の国吉野郡下北山村大字前鬼 選点明治３６年７月１９日　設置明治３６年７月２９日　測量　明治３６年７月２９日

薀蓄はこれくらいにして 前鬼、小中坊無人宿泊所裏から小道に入る。 道成りに進めば、沢を越え、二つめの沢に小中坊取水口が有りパイプに沿って登れば、赤○のマークが有る 　　 　　 最初は踏み跡のみだが、赤○のマークを見つければ、そこから、石楠花岳への尾根に突き上げるまではマークは充分だ 薄いが踏み跡がある 　　 P１２２４とP１５５２の間の平らなピークに登る。 点の記から想像すれば、この付近に黒谷峠が有った事が想像できるが、位置は不確かだ ここに、前鬼への道標を設置した。 南東に５０ｍ程度下ったコルに小池の宿跡の道標を設置した。 古道かは不確かだが、小池の宿には最短で、見た目より優しい下り尾根から、谷を下って行ける 　　 右端の朽ちた道標は約１５年前に設置した物だ 今回は更に下った暗部に設置した。 　　 谷を下り、池郷川の源流部の川に出合えば、そこに古道跡が石積みと共に有るが、 これが嫁越峠の道の一部では無いような気がする 私的には意味不明だが 　　 石積みが出た先で、池郷川を渡渉する 渡渉すると、道跡が出るが、不慣れな人には道との判断は難しいだろうが、マークは有る 　　 更に小さな沢を渡渉すると、広いタオの中ほどにその祠かお堂の跡が出る 今回、付近を清掃して道標を設置した。 道標が無ければその位置が難しいだろう ＷＧＳ84で　北緯３４度０５分０７秒７４　東経１３５度５４分５６秒７６の位置だ 標高は1000ｍだ 　　 出土した斧や釜と鉄鍋 付近を清掃すると、斧や釜、神棚に供える器などが出土した。 この付近は明治から大正にかけ、多くの人が入っていたようで、今回完全な形で大日本麦酒株式会社のネームと商標が書かれたビール瓶が出土した。 三角点が設置された明治３６年と大日本麦酒株式会社の創業時期が一致するに近い 今回参加した修験者と共に勤行を唱え、行の一環とした。

尾根まで登り返し、三角点黒谷峠が鎮座する黒谷の頭に向かう このコースは二度目だが、自然林で美しく、今はヒメシャラの幼木が勢力を増ている 途中の1152のピークで昼食だ 　　 昼食地点 食後、広尾根を登り、石楠花帯が出ればピークは近い 山頂は小さな岩陵で石楠花が点を囲みその位置は見えにくい この三角点地点の山名が、黒谷の頭との山名を知らない私だったが、知る人は知っていたようだ 今回新しく新宮山彦ぐるーぷが道標を設置してその名を知らしめた

黒谷の頭から休み場の尾根を下山する 最初は美しい自然林で時には見晴らしが出るが、釈迦ヶ岳は雲の中だ 　　 所が、下るほどにその厳しさが出る 小さな岩陵でその先がブッシュでオッ行けないと感じる地点や落石危険帯だ 　　 見晴らし地点と前鬼宿坊 　　途中でロープが必要だろう地点が有るとの事で、尾根を変えたがこれも又厳しく、尾根を戻した 植林帯は小さなソマ道がまだ残り、クネクネと注意深く下った 細尾根先で、前鬼林道に出て、すぐ先が駐車場だ。

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