耳我の峰
細峠から高取城
2018/12/12
炉端山友会にて

松尾芭蕉や大海人皇子が飛鳥から吉野に旅した峠が細峠で、この尾根を耳我の峰として捉えれば、高取城跡のある高取山までの縦走は,
ハイキング以上に楽しい
この日も、大海人皇子、つまり天武天皇が読んだとされる
み吉野の 耳我(みみが)の峰に 時なくそ 雪は降りける 間なくそ 雨は零りける その雪の 時なきが如 その雨の 間なきが如 隈もおちず 思ひつつぞ来し その山道を、と読まれたごとく遠い昔に思いをはせれば小雨も小雪も楽しい

一台を壷坂寺上に路駐して旧鹿路トンネルに向かいトンネル下に路駐した
お勧め路駐点はグーグルにリンクしています

旧トンネル横から道標にしたがって細峠に向かう
  
細峠は古くは集落が有り吉野と飛鳥を結ぶ重要な峠だったと奈良山岳会大和青垣の山々に書かれている
一汗流して細峠に登れば、松尾芭蕉のひばりより空にやすらう峠かなと彫られた歌碑が遠い昔を思わせる。
2015年1月12日撮影
  
道標にしたがって竜在峠に向かうが、三角点,城ヶ峯を越える。
三角点や城ヶ峰山頂に興味が無ければ、途中の古木に冬野と書かれた小道から、竜在辻、龍在峠と歩けばよいだろう
私達は城ヶ峰を越えた。

城ヶ峰への取り付きは、道を登りきったところの表現しか出来ないが、プラスチック板に記された所から笹中に踏み跡をたどろう
  
山頂は何も無いが、三等三角点、城ヶ峯が鎮座して、奈良の全三等三角点以上を尋ねた。上田幸弘先生の点名板が残る
 三等三角点、城ヶ峰、標高752.25 北緯34°26′36″.0088 東経135°52′00″.8548
                             選点 明治36年5月28日 設置明治36年7月2日、所在地 奈良県明日香村大字畑226番
三角点から踏み跡も薄い急傾斜の笹中を下りきれば、古い戦争の兵隊さんの墓と龍在峠と書かれた道標が有る所が、龍在峠だ
  
龍在峠にも雲井茶屋と言う茶が昭和の始め頃まであったそうな。
其の上に、弁才天祠跡が有るが今回は尋ねなかった。
チョットややこしいが、龍在峠の少し下に竜在辻が有り今も整備が有る。
竜在辻 2015年2月
明日香から冬野、細峠と本居宣長も吉野に歩いている
                               
先ずは、芋ヶ峠に向かうが、古道の証し、古い桜の木の下に旅人を見つめたであろう地蔵がポツリと有る
其の先の入谷との分岐は、道標が無ければ私はルートを間違うだろう
  
雨は降らないがガスが小枝を濡らしポツリポツリと雫が落ちる。
歩けば暖かいが、止れば寒さが冬を感じる。
芋ヶ峠まで行政や勝手道標が道を教えてくれる
  
四等三角点、滝畑を特定して其の先の急傾斜が今回の最難所だった
雨上がりの斜面は、オット、油断は出来ない急斜面だ。私は一回のシリモチだ

道標どおりに道が有り、ルート上の倒木も無く歩き良い
芋ヶ峠の上でお昼を楽しむが、上からポツリと雫が落ちるが、以前は無かった休憩椅子の設置があった。
此処に行者1000m道標がある。
調べれば、柏森(かやの)から芋ヶ峠、龍在峠、入谷とハイキング道が有り、其の途中に役ノ行者像があるそうな
  

芋ヶ峠で車道を横切り道標に沿って尾根に登れば道はバッチリと有る
  
雰囲気も良く歩けば、林道に出会うが、古道の道を登る。
  
四等三角点芋ヶ峠を確定するが、テープはあらぬ方向のピークに誘う
チョット三角点探訪は難しい
引き返し高取城に向かえば、マタマタ林道に出て其の先で古道に入る
この付近は倒木も処理され道標完備も良い
  
リーダーが目ざとく、石を見つけてゆけば、墓か名石か不明の花筒が有る石二つを見つけた
 
ワイワイ、

其の先で空堀だろう石積みが二ヶ所、モウ城郭に入ったようだ
  

吉野口門から天守に行けそうだがそのまま、大手門側に向かう途中に、井戸が有り囲いされた其の上に枯れ木が倒れていた
その木に、目ざとくナメコと木耳をゲットする
  

大手門から奥は、わが町の和歌山城、55万石より大きいと感じる山城跡がある
  

晴れていれば、高見山の樹氷も見れるが、今日は残念だが、葛城山や金剛の山が美しい
  
天守閣の跡には三等三角点 高取が有る
明治36年5月27日が、選点日だから、モウこの明治36年には城は取り壊されていたことになる
城が残っていれば、国宝級の名城だったのだろう
大手門から道標に沿って壷坂寺に下る
途中で八幡神社を超えて下るが、階段の長いこと、リーダーは女性で、メチャ元気だ
  
少しワイルドな岩下を下れば、壷坂寺の奥の院、五百羅漢が出る

  
古い岩肌に彫られたものは、岩が剥離して石仏が下向きの物もある
山肌を転がってしまった物もあるかもしれないだろう
  

五百羅漢で道が上下に分かれるが、下道の方が雰囲気は良いようだが、上道は直ぐに車道に出る

車道を下れば、二上山や壷坂寺が見える

電車でこられた会員を、デポ車で壺阪山駅に送ったが、壷坂寺駐車場までバスが入っている
バス時間を調べておけば、バス利用も良いだろう
  
春の例会は、近鉄桜井駅から、バスで鹿路トンネル下車、旧鹿路トンネル登山口から、今回のルートを歩き、バスで壷坂山駅にと周回予定だ

前回の周回では7時間15分係ったが、今回は8時55分から15時05分と6時間10分だった

旧ロクロトンネルから吉野経由で帰路に付いた
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