半作嶺と三ッ森山
2019/12/07
炉端山友会にて 
5人
 

ヤマレコにリンク
 半作嶺と三ッ森山に会の例会としてCLで登りました
最近のヤマレコやその他を見れば半作嶺は(はんさみね)と読まれ嶺(れい)の読みをなさる方は少ないように感じる
付近に太尾の嶺(ふどんとのみね)がルビでかかれているからだろうか
山をざんと読んだりやまと読んだり語呂が良いほうを言うことが多いはず
調べれば半作峠は、はんさくと呼んでいたようで、半作嶺の三等三角点は半作峠(はんさくとうげ)とルビが打たれている



又半作の名前の由来は、今日の仲間が関西百名山山と渓谷社より読めば

「紀伊続風土記」の半作嶺の項には、「半作は木の名、又巴芸佐よもいふ、又水目桜ともいふ…(中略)…此嶺半作の大樹なとありしよし嶺の名に呼び来るなるへし」と、山名の由来が記されている。江戸時代にはここ半作嶺の山頂近くにミズメ桜の大木があったとうかがえる。(関西百名山地図帳 山と渓谷社より)

地方ではミズメをはんさくと読んでいたそうな
さて
紀伊半島の最深部の半作嶺や三ッ森山は低山だが険しい山容と交通の便から登山者は少ないほうだったが、関西百名山と言う有り難くない名前を頂いてから登山者が急激に増えたようで、踏み跡や残置ロープが見られた
登山口は、田辺市下川下の熊野下川トンネル北口から取りつく
 
グーグル地図登山口

一度経験がある登山口だがその先はほとんど記憶が無い
下調べの多い皆さんの最後尾をゆっくりと登るCLだ
 
取りつけば植林内の巨石ゴロゴロ斜面の古道を登りきる。
途中には山奥に来た感が匂う。苔むしたスラブ、街中なら初心者用のクライミングにもってこいの一枚岩だ
登り切れば、二体の地蔵が祀られている
半作嶺の三等三角点はこの峠の名を取って、はんさくとうげ(半作峠)と成っている
 
気温が思ったより下がらず、雨予報も外れやれやれだが服装調整で一休みだ
 
 道標が有り南西に尾根を歩く
この付近はまだまだ植林内のたわいない尾根だが、正面に浮き根の尾根が立ちはだかれば注意がいるだろう
道標は巻き道を現すが、今日のSLは尾根ピークからコンパスで半作嶺に向かいたいようだ
CLがSLに巻き道を行くと連絡して先に目的尾根で待つが、小さなピークは全景が見える
 
納得するまで尾根位置を確かめているSLは読図が好きだ
少し現在地を間違えばコンパスは正しい方向を示さないことを学習しているようだ
ショウタンは知らぬ顔でコルで待つ
他の会ではこのようなことは無いだろうが、読図自覚にはよいと感じる

ここから半作嶺までは油断できないコースです
あわてずコースは目視とコンパスで方向を探るが、小岩を超えたり巻いたりルートはいくつかあるようだが、その幅は3mもない
  
小さくロープが補助されているが、命は預けられない
しっかりとホールドや木を持って登ろう
距離は短いが、チョットしたことで方向が外れてしまうが、よく見ればテープが方向を誘う
 
小さな岩稜を登れば半作嶺山頂に出る
山頂には石ではない三等三角点、半作嶺が出る所が半作嶺山頂とされている
 
三等三角点 点名 半作峠
北緯33°43′39″.7481、東経135°35′50″.0982 標高893.53
選点 明治36年5月24日
山頂からの見晴らし
引き返し半作峠に戻る
慎重に引き返そう 。難しいコースではないが転べば痛いよで済まないだろう
 半作峠から三ッ森山に向かうが、コース的には難しくはない
テープや踏み跡を頼っても行けるコースだろうが一応コンパスは合わせながら歩いた
今日のメンバーは健脚で、付いてゆくのがふー、
 
途中に電波塔?だろうかソーラー発電でパンダマストの塔が立つ
見晴らしは最高だ
尾根を歩けば見晴らしも出る
 

尾根を外れ斜面を登るようにテープが誘う
テープに従ったが、復路でチョットコースを外しかけた所だ
捨てテープにも注意がいる所だ

次の目標は四等三角点 伊谷 845.09m
ここは景色が無い
 

地形図⓵のピークは南斜面を巻く

その先で小さなピークがある
このピーク越えが三ッ森山の最難所だろう(地形図②のピーク越え)
膝の調子が悪く、遅れながら這い登るが、登り切れば三ッ森山が次のピークと見晴らせる
直ぐだと歩けば、アララ、また急傾斜下りだ

 

下りきってギャップと呼んでもいいだろうコルから這い登れば、図根三角点が有る山頂だ。

お昼を楽しみ、山頂の大岩に登れば、ビビりのショウタンは助けてと汗を流す
 
 景色も楽しみ往路を引き返す
 
復路は幾分慣れたのか時間も早く引き返した
 
13年前に見たへそ曲がりのヒノキもやや成長していた
最後尾をゆっくりと下り山を楽しんだが、少しは近道をと、植林内の大岩手前をズズズと下り時間を稼いだ
(軌跡参照)
少し急傾斜だったのか尻制動に苦笑いの彼女は可愛い
 
 
登山道に出て登山口に一歩遅れて着いたショウタンに、山仲間がミカンを差し入れてくださっているという
帰路に車でお食べくださいとのメッセージ
ミカンを食べている以外はおしゃべり車内はにぎやかな帰路だった
 余談
乙女の寝顔を見ようと記憶の地点に行こうとしたがアララ分からないと出会ったパトカーに先導してもらう
一つ道を間違っていたようだが、若い警官は赴任間もないようだが、のどかな村に溶け込むような警官だ
なるほどいつ来ても眠り姫

読図好きなSさんは、鼻の位置が地形図から確認できないという
かえってカシミールから特定してみれば、鼻は三角点の位置、つまり最高所で
胴は三ッ森山への縦走路だった


三ッ森山は10年前に登ったバリエーションで写した写真から一つは支尾根のピークが写っている

下川下苔口付近から写した三ッ森山

帰ってからも地形図からルートを思い起こせば現場での思い出がよみがえる楽しさがある
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