南紀、栂谷から烏帽子山
2015/11/22
炉端山友会にて
7人

コースタイム
栂の平橋←7時間50分→烏帽子山
烏帽子山←2時間10分→栂の平橋
南紀の沢なら暖かいとリーダーが選んだ沢は高田川支流の栂谷だ。
下山後は、雲取温泉で温められ条件的に最高の沢だ。
ショウタンは二度目だが、コースは若干変えていた。
ヤケベ岩下付近
前泊組みと、朝から組が6時に合流、入渓は栂の平橋、右岸から入る
最初はゴーローの沢だ。源頭部は低い、910mの烏帽子山だ、水量はそんなに多くは無い
只、一雨降れば多雨地帯の南紀新宮の山だ。急激に水量が増える事が倒木や流木から推測できる
  
7時30分の入渓の谷はまだ明るさは足りない
ゴーローを越えてゆくと岩の間から噴出す水は不思議なほど多い
 
ゴーローが終わると、美しい滑床の流れが飛び込んでくる
直爆は無い。有っても2〜3mの流れだ。水量が増えるとその勢いが想像できる
見事なポットホールが有った。
  
ファイントラックの沢用の下着上下に、0.5mmのネオップレーン上下、ネオプレーン靴下にネオプレーン短パン、少し歩くと汗が噴出すショウタンだ
手にはグローブは無いが、水の冷たさは感じない
  
チェックストーンと言うべきではないだろうが、沢に止まった巨石は、大雨が出るとその水量が想像できる大きさだ
古い取り水パイプが相当上流まで残っていた
その土避け桶上にコカコーラの看板、ここでコーラを冷やして売っていたのかと、ボケをかますリーダー。
 
次々と出るナメ滝は名前など無いようだ。次々にでるナメ滝、斜漠と呼べるものは少ない
  
上級者達はボルタリングで楽しんでいたが、滑りがあるようで難しそうだ
初心者は、滑りで登れない所は手を借りて、どっこいしょだ
  
淵を見れば泳ぎだすリーダーも今日は巻き巻き、マキ子チャンを決め込んでいる
ショウタンは腰切りまで浸かってみたが水は温かい
 
本日の見所、ヤケベ岩下でロング休憩、ヤケベ岩の下の斜爆は綺麗だ。夏なら面白いところだろうが、ここも左岸をまいた
 
S字状の曲がりを登れば、見事に中央に巨石が鎮座する
 
上級者達は難コースを選び、初心者は滑る岩に挑戦して、おっとっと、テープをもらって、助かったー
 
登っても登っても直爆は無い
  

巨杉が出ないと沢ナビを見るが、地形図との照合は難しい
下からガンガラ滝らしい滝が見えると、その中央付に、巨石を抱きかかえた千年杉か、屋久島の杉も顔負けの変形した巨杉が出た

 
ガンガラ滝と巨杉

滝を直登りも良いが、ここは巻いた
ショウタンは巨石から杉に登ろうとして、見事に滑った。巨大なショウタンも下に落ちない凹んだ根にスッポリとはまった
兎に角巨大な杉だ
ガンガラ滝上に屋敷跡がある。女性の草履や鋳物ガスコンロなどが有った所から、小屋ではなさそうだ
女性は、着物をはしょり、わら草履を履いて下り、高田付近で高価な草履に履き替えて、町に出たのだろうと、ここの住人の姿が目に浮かんだ
沢沿いに、小道が有ったのだろう
行動食を取って20分の休憩だ
 
その先に行者コースの看板が出るが、沢靴なしではモウ通れないだろう
わずかに残る行者道↓
 
三叉が出た。ここの斜漠は右岸を巻いて、安全優先のリーダーはロープを出した↓
  
                               三叉の滝↑
初めて来た時は三叉から直登で烏帽子岩に向かったが、浮石が多く、ルンゼは厳しかった記憶が出た
マダマダ続くナメ、滑、滑滝 ふー
水線が切れだした頃ガスが出て、右谷か左谷か少し迷っているようなリーダー
コンパスを沢に流してしまったショウタンは、細かく現在地を掴んでいなかったが、いつもの相棒にコンパスを借り、
谷に角度を合わすと現在地がほぼつかめた
左谷が、烏帽子山に近い、左を推薦したが、コノ谷は登れそうも無くなり、尾根に逃げたが、これが浮石の斜面、
リーダーは、烏帽子岩に出たいと話すが、その位置をはっきり知らないショウタン、兎に角一番近い、烏帽子登山道にトラバースで向かう事にした
直ぐに登山道が出た
  
どの位置に、エボウシ岩が有るかは記憶に無い。
地図に載るコルにある小さなピークがそれかもしれない。
1人がそれは単なるピークだと、見に行く元気があった。
ではモット上と、最後尾をユックリト登ると、上で岩があったと声がした
ヤレヤレだが、ガスは景色を隠していた
  
山頂はガスで楽しみは無い。
小休止で、俵石集落跡に下る。豊富にテープやロープが有るが、別の踏み跡に引き込まれないように注意が要る
シッカリした踏み跡が有り、コースは簡単だが、現在地読みは慎重にだ
道標もある
ところが、日暮れも早く、平均年齢を高くしてしまっているショウタン。案外と時間がかかる
ヘッデンタイムになった
俵石は三度も来ているが、長く感じてしまった
リーダーは慎重にコースを取る
  
俵石集落跡は石積が残り、住居跡がはっきりとある。
山奥が故の廃村か、そんな事を思いながら入渓点に下った
  
この集落にも、塞神が祀られていた
塞神とは、女性の叉を意味し、そこに悪いものが入らない用に神を祭った
村の入り口の三叉に、悪いものが入らない用に、塞神を祀った。
無住の廃村に今も丸い石の塞神がひっそりと村を守っている
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