高尾山(中辺路町)笠塔峰(かせんどうのみね)と熊野古道周回
2013/01/18
ショウタン

大きな地図にリンクしています

P08:45-桜継王子09:20-高尾山11:12〜11:22-岩神王子12:40-岩上峠13:20-笠塔峰14:05〜14:25?
迂回路下山15:18-小広峠16:40-車18:03
総時間約9時間20分
田辺市中辺路町と言えば熊野古道で有名だが、歴史の町に面白い山が沢山ある。野竹法師、ゴンニャク山はその代表格で、三日森山や狼屹山、要害森山、大洞山、数えれば10山20山と出るだろう。
そんな中で、高尾山という名の山は多いが、笠塔峰と書いて、かせんどうのみね、と読ます山名も面白いと思っていた
朝早く目覚めたショウタン、地図を眺めていると、アレ、コノ2山は尾根で繋がっている。
ジャ行こうと急遽山仕度だ
  
この付近はR311が整備されない頃から良く通った道だ。
今回、下山時に歩いた車道になった熊野古道は、冬季はよく氷りヒヤヒヤツーリングで川湯温泉の1000人風呂や湯の峰温泉に通った物だが、古道歩きは経験がない。下山ルートに利用して熊野古道を楽しんだ
新しいR311から熊野古道に入るルートはいくつか有るが、野中から入る事にした。この地点はマピオンにリンクします
道横の広場に駐車して、熊野古道900mの道標に沿って歩く
道標通り歩けば、道から外れ民家横から寺横を通り野中の清水と呼ばれる泉に出る
その先で又道表に沿って登ると、熊野古道に飛び出す
 
その先でテレビなどでよく見るかやぶき屋根の、とがのき茶屋が出る。
その手前に、継桜王子の階段横に巨大杉が、階段を登ると立派な社があり、古道雰囲気は最高だ
  
ソロソロ地図波線道に乗ろうと地図を取り出す。 と アララ、この付近の印刷が抜けていた。あたたた
GPSを見るも良いが、尾根に乗れば良いだろうと、社横の道にはいると、一丁の森中辺路登り口の看板が出た
波線道に続いていると思いこれの整備道をクネクネ、アララ方向が違う。
尾根に出ようと、斜面を這い登る。地図は699mのピークから載っている。

向こうに目指す笠塔峰が綺麗なピークを見せる。

とりあえず699mのピークに向かったが、傾斜は一級だ
  
尾根に飛び出すと林道が出た。林道歩きもつまらないと、せっかく登った斜面を又下り波線道を探した
下って行くと、30m程下にテープらしい物が見え、そこに下ると波線道は未だ健在だった
  
林道                      波線道にテープが
後は本当に簡単だ。テープと古道踏み後に沿って高尾山を目指す
  
チョット取り付きでマゴマゴしたが、取り付きを正しくすれば問題のない高尾山登りだ

下山、帰りにスマホの地図アプリで登山口だろう地点を確認した
秀衡桜の東横にモノレールがある。そこが地図取り付きではないかと推測した。
自信はないが、多分そうだろう

モノレール  倒れ切られた秀衡桜
フラッシュ撮影です
高尾山までは、小さなテープや道標が有ったが、古道だろうか道跡はハッキリあり歩きよい。
寒波到来の中だが、薄着で丁度良い傾斜の登りだ。100均グローブの指先が穴開、そこだけが痛いくらいの寒さを感じた
リュックからグローブを出すのがメンドイと不精者ショウタンだ
山頂は変哲もない尾根だが、古い山名版がいくつか有った。

 
二等三角点鷹尾山 標高943.87
北緯 33°50′34″.1675 東経 135°39′06″.7671
所在地 和歌山県西牟婁郡中辺路町大字道湯川字熊瀬川227-1

点名から察すると鷹尾山の字も当てはめていたようだ
  
高尾山から東は踏み後は薄く行く人が少ないのだろう
それでも炭波線道は測量され測量杭があり、小さなブッシュも安心だ
P930 、を確定してP884を確定する。国土地理院地図はここまで炭波線が載る。
尾根が続いている。岩上峠まで道が有ったはずと踏み後を探る。
予想通り道は測量され測量杭がある。それでも慎重にコンパスで尾根角度を取りながら歩いた
途中で一ヶ所登山者だろうかテープが見られた。同じコースを歩いた方だろう
  
P842mは簡単に特定できる。
ここからトンネル上の細い尾根に乗るにはルート取りが難しい
先ず842ピークから主尾根にコンパスを取り、30m程下って、再度842mから細い尾根にコンパスを取り、斜面を下ると小さく盛り上がった尾根が出る。よく見るとここも測量されている。小道はやはり岩上峠まで続いていたのだろうか?
コンパスと測量杭を信じて下ると、地形が地図と合ってきた。もちろん測量杭もある
上左写真の矢印マークの所で炭波線と出会った。
この付近が今日の核心部だ。

尾根が馬の背の急坂になり下り込むと、道は斜面に曲がるが、尾根に準じる
この付近から50mばかしブッシュだが、良く踏み込まれた道跡は残る

アララ下れないと思う傾斜が出るが、良くできた物で道はある
その先に、岩神王子の看板が出て、ここが岩神峠と言う事だ。
ややこしいのは、岩上峠も有ると言う事と、この岩神王子は岩上王子と歌に詠まれたりしている事だ
地図をよく見ると、炭波線道と岩神峠の場所がずれている。

岩神王子の古道ルートは土砂崩壊や深層崩壊の恐れがあるため現在は通行止で、迂回路は岩上峠越えになっている
  
細い掘割り状の岩神峠、その前の斜面を這い上がると笠塔峰登山口の看板がある
ここでいきなり笠塔峰にコンパスを合わせてしまったショウタン、高野槙の植林際を登って行くが途中で地形がおかしいと思いだし、おまけに見えるピークに行こうとコンパスを信じると、谷越えだ???
一瞬焦ったが、小さく打たれたテープを信じて行くとヤット地形が合いだした
テープさん有り難う。ショウタンの読図力はこんな物だが、今思うとどうやら岩神峠にいるのに、岩上峠からコンパスを取ったようだ
汗汗、大汗だ
  
岩上峠には迂回路の看板が立っている。そこから尾根を見上げると急坂でマイッタネだ
とにかく一歩一歩だ
途中で落雷を受けた杉が縦に裂けている。よく見る光景だが、植林内で雷鳴が轟くと尾根は危険だ
落雷はいつも尾根に落ちている。斜面に落ちた木を見る事はない
とにかく登った。登る程に傾斜が増したが、たかが350mと言い聞かす
 
山頂は石楠花のピーク、古い山名版がある。ヨーク考えると行動食で小さなアンドーナツを囓ったのみ、シャリ切れだ
とりあえず、オムスビをほおばり、下山を急ぐ
そのままピストンは味気ないと、途中から尾根を分岐した。小岩や小石が露出する尾根は雑木が生え思ったより下りよいが、傾斜がある。ズル、三回も尻餅をついた。
  
真っ直ぐな尾根はコンパスを信じた。
右手に迂回路が見えた所で迂回路におり、後は道標通り熊野古道を歩く
  
迂回路の様子
  
道標通り歩けば問題のない熊野古道、小広峠に向かう尾根越えは、良くテレビで見る
途中で草鞋峠とあるが別名は蛭降峠と言うらしい。昔も蛭に悩まされたようだ
一里塚や熊瀬川王子、と道標に沿った。
小広王子から車道になった熊野古道も見所がある
  
                           民家になった小広王子
野中の見晴台付近でもう薄暗い、狼ざわ山や笠塔峰は綺麗に見え、滝尻王子付近に夕日が沈む、電源を落としていたスマホをオンにして地図アプリから、高尾山登山口らしい所を特定した。
銀閣寺を建てた藤原秀衡の名が付く桜が有った記念碑の手前に、モノレールがあり、どうやらそこから波線道に乗るようだ?
熊野古道は古人が多く歩いたのだろう。
安部清明の腰掛け岩なんて有り、陰陽道の呪術で山崩れを防いだとか、1300年の古道が崩壊した一昨年の大水害は誰も呪術をかけられなかったのか 汗 暗い夜道も見所が多い中辺路の古道だ
  
安部清明の腰掛け岩
余談だが私の生家は小さな家だったが、玄関先が熊野古道だった、今は道拡張でその姿はない
生家を新築したとき、生家下から地蔵がたくさん出た。地蔵屋敷と言われていたそうだが、伝説は生きる
熊野古道を取り入れた登山も時々はしたい物だ
戻る