行仙宿小屋から笠捨山、地蔵岳
2014/05/05
新宮山彦ぐるーぷにて

コースタイム
往路
行仙宿小屋←1時間35分→笠捨山←1時間10分→地蔵岳 小休止のみ
帰路、
地蔵岳←3時間25分→行仙宿小屋 昼食,作業時間時間30分位を含む

行仙小屋登山口へのルートはマピオンにリンクします
五月の連休は、新宮山彦ぐるーぷが管理する大峰奥駈道の小屋の小屋番に仲間が入る
私は、行仙宿小屋に5月4日から6日まで2泊で小屋に行った。
昼間は、各々、各所の補修や小屋の修復、毛布の管理等、手分けして作業に当たる
私は、5月5日に、地蔵岳の鎖場の点検と、鎖の補修に二人で雨の中作業に向かった
作業工程の道を行仙宿エリア内の日帰り登山としてのルートとして簡単にかいてみたい
7時10分に行仙宿小屋を出る
 
天気予報では雨、外は霧で視界が悪い
小屋前を、笠捨山に向かって歩くが風が強く冷たいが、咲き始めた土佐三つ葉ツツジが綺麗だ
先発隊がこの冬に霜で持ち上げられた階段の滑り止めを補修している
 ←鉄塔巡視路との分岐
高圧鉄塔を過ぎ下り込んでゆくと、鉄塔巡視路との分岐が出る
笠捨山の登りはここから始まり、一汗流す傾斜が続く
 
相当古い檜が有る所が大峰八大金剛童子の石碑が有る所だ。
いつもなら見晴が有るがガスで見晴がなかった
南奥駈道で登りが長く険しいのが、笠捨山への道だが、ブナや見晴はきれいな所でも有る
今日は見えないが
  
一汗流す頃、蛇崩山や茶臼山への分岐が出るが、奥駈道標は山頂へと誘う

蛇崩山や茶臼山へは古い看板がある所だ
 蛇崩山、茶臼山への分岐
茶臼山への分岐からすぐ上が笠捨山山頂だ。
今日は何も見えないが、晴天なら見晴が有る山頂だ
山頂で休息も取らず地蔵岳に向かう

笠捨山から本宮側への下り斜面は危険など無いが、ゴロ石やガレ、又傾斜が有り注意の下山だ
この補修が必要か、新宮山彦ぐるーぷの代表、川島氏から点検を依頼されている
今のところ補助ロープ程度で良いだろうと報告した。
  
本宮側下り傾斜の様子
下り込むと、笠捨山を巻く旧郵便道、現鉄塔管理道西側入り口だ
 鉄塔管理道入り口道標
この管理道の道も時々は点検整備する新宮山彦ぐるーぷだが、今は私達だけで整備が叶うか?と考えるほど以前の大雨で傷んでしまった
ここから少しで、葛川辻だ、葛川辻は水場は有るが簡単に取水できる所ではない。一頑張りの険しい所に有る
道標は有るが、簡単な所ではない。一応水が有りテント設営は可能だが注意が入る所であることは知っておこう
葛川辻から葛川までの道は今も生きている
 葛川辻
葛川辻先で鉄塔が出て見晴が有るところだが今日は残念だ
小さなピークを超えて行くと小さな岩が出る
この付近から道は険しくなり尾根は痩せ、南奥駈道の核心部と成ってゆく
特に、小さなピークの槍ケ岳の巻き道はチムニーの上を巻、小さなギャップにと下る
  
危険な巻き道その一                       槍ケ岳の巻き道                 ギャップに下る

ギャップから鎖が付けられた尾根へと危険を感じるコースと成ってゆく
 鎖場を登る

  
地蔵岳の山頂は痩せ尾根の小さなピークだが、そのピークの南側に、葛川地区の方々が持ち上げ祀られている地蔵尊が有る
この地蔵を見なくて行過ごす方も多いだろう
地蔵岳山頂下左手を巻と有る
この先に5m程度の垂直の岩場が有る
山抜けでこの岩場を巻くことが出来なくなり、この岩場に鎖が取り付けられた
この鎖のハーケンの状態を確認するのが今日の作業だ
ハーケンの状態は異常なしだが、更にステンレス鎖で補強した

ここの鎖は、ステンレス製が荷揚げ用で、鉄の錆びたほうが人用として使われているが、鎖はあくまでも補助用だ
自己責任で通過しよう

作業中に一人の方が岩場を下ってゆく。小雨が降り出し、鎖や岩場が滑る
 
休憩もなく、行仙宿小屋へと引き返す。
1300mの山は春とはいえまだまだ寒いが、日陰ツツジやトサミツバツツジが綺麗に咲いていた
 
雨が強くなりだした。
下山は慎重に降ったが、濡れた木の根が滑る。
それでも、奥駈道縦走者はいる。下から二人の縦走者が来た
槍ケ岳のギャップの巻き道のロープを再点検して、大阪山岳会所属の炉端山友会から頂いた、10mmクライミングロープでフィックスロープを少し補強した。このフィックスロープも補助用であくまでも自己責任の通過だ。
作業時間の記録を忘れた。

鉄塔まで戻り、植林内で立ち昼食、小雨は止まない
葛川辻の先から鉄塔巡視路に入り笠捨山を巻きながら下山する
別メンバーがこの道の補修に入っているが、完全補修は時間がかかるだろう
 ←補修路分岐
葛川辻↑
郵便道の鉄塔管理道は決して良い状態ではない
登山道として通るには非常な悪路のところが多いが、順次補修しているがまだまだ時間がかかるだろう
たが、山の上級者なら通るにきれいな苔やトラバースを楽しめるコースだが、初心者は難しいコースだ
コースにはアップダウンの谷越も有る。注意がいる所だ

雨だ、作業は終わっていた。
北側分岐に出れば、行仙宿小屋は近い
 北側分岐
小屋では仲間が火を炊き室内を温めてくれていた
 
以前は囲炉裏だけだったが、今テストで薪ストーブを設置している
本格設置ではない。取り扱いは注意して使ってほしい
焚口は竈の灰の上でもやし、ストーブの奥で燃やすと、煙も出ず以前よりも随分と快適だ
小屋には数人の方が足止めされていた
夜に、小屋泊の方と私達でささやかだが盛大に山菜天ぷらで山の話や、奥駈道の話で盛り上がった。
5月6日、行仙、山彦荷揚げ道の補修をしながら下山したが、残りの方や、今日明日と泊まる仲間が、重い荷物を持って上がってきた
交代をお願いして、林道まで下った。赤い橋付近は新緑が見事だった

小屋から登山口までは30分程度の距離だ
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略図はカシミール地図です。地形図と合わせて下さい