大峰奥駈道
持経宿から平治の宿経由行仙宿下見登山


2007/010/14
ショウタン

協力 玉岡憲明氏
小雨

コース
持経宿から平治宿、転法輪岳、倶利迦羅岳、怒田の宿跡、行仙岳、行仙宿、浦向道行仙宿補給路下山

昨日は行仙宿補修路荷揚げと行仙岳三つの登山口を廻った
今日は本題である持経宿から平治の宿、転法輪岳、倶利迦羅岳、怒田の宿跡、行仙岳、行仙宿、浦向道行仙宿補給路下山と下見に歩いた
最初は行仙宿から持経宿をピストンと考えていたが、玉岡憲明氏が森林管理所の許可を得て白谷林道の荒れた道を車で持経宿まで送ってくれた
持経宿はR425から白谷林道12km奥の地点にある。
氏は、持経宿を点検、私は行仙宿にと大峰奥駈道に取り付いた。小雨が降りやや気温も低い

持経宿ー45分→平治宿ー25分→転法輪岳1281.2mー30分→倶利迦羅岳1252mー60分→怒田の宿跡ー10分→行仙岳ー25分→行仙宿

行仙宿ー35分→補給路登山口

持経宿はS54年8月5日
前田勇一大先達が独力で建てた小屋でいま新宮山彦ぐるーぷが保守点検を行っている

前田勇一氏



小屋を点検する玉岡氏


奥駈道はここで林道に下りる。南向いて100mで道標があり道標に従って南奥駈道に入る。
直ぐに不動明王の祠がある。ここに樹齢800年と推定される檜がある。長年新宮山彦ぐるーぷが年の瀬にしめ縄を張り替え守ってきた
(伐採されないために)、この檜が今回林野庁が全国から100本の檜を選び森の巨人達百選とした
見事な檜だが自立ができなくなったのかワイヤーロープで倒れるのを防いでいた。
又根を踏まないように廻りを広くロープが張られていた。
又ここが靡き22番で有った事が推定できるとの事

取り付き


巨大檜
森の巨人達百選に指定された檜


ここからは巨大なブナやナラの木、ゴヨウツツジ(シロヤシオ)が有る。長年人の手が入らなかったのであろう

周囲5.4mのナラの木


これほど大きなゴヨウツツジ(シロヤシオ)は見た事がない


中又尾根分岐から少し行くと


笹の刈られた道を緩やかに登って行くと、新宮山彦ぐるーぷが初めて草刈に取り掛かった場所として新しい記念プレートが仲間達の手で揚げられていた


広尾根の左手に平治の宿が現れる。ここまで45分です
この小屋も新宮山彦ぐるーぷが平成3年に再建した物です。ここは非常食と囲炉裏が有るが毛布その他はない
少し離れた地点にトイレがある。水場も8分と比較的近い
又この地は平安時代から連綿と続いた宿跡でもあり、西行法師が三度大峰を歩き
「梢洩る月もあはれを思うべし、光に具して露のこぼるる」
読まれた歌碑をぐるーぷの手で建てられている
又1980年3月30日に世界的生態学者の今西錦司博士が来山した記念植樹の吉野桜がある



jここからは急登で25分で転法輪岳に着く。転法輪岳は二等三角点のある山です
山頂には大岩がありこの岩に座り大先達が法話をしたと伝えれれる釈迦の説法岩がある
転法輪とは、仏の説かれた法(教え)の輪が、一切の衆生の間を回転して迷いを破砕することを言う

急登な登り


転法輪岳1281.2m
二等三角点がある


三角点について

点名 池峰
標高 1281.17m
埋標 明治34年9月14日
所在地 奈良県吉野郡下北山村大字池峰字部中767番地
緯度 34°01′28.7215 
経度 135°54′35.2079 
標石 15×15cm高さ31cm正面南二等右筆欠損なし

参考資料、大和の三角点を尋ねて 著者 上田倖弘
三角点写真


転法輪岳から少し行くと植林と自然林の境をしばらく歩く、下り込みになり、やがて小さな鎖場があり、山をへつるように巻き込む、やがて○危と言っても良い小さな鎖場を
登り切ると倶利迦羅岳1252mにでる。ここは靡(なび)きではないが靡きと言っても良いくらいの場所です

小さな鎖場


 

倶利迦羅岳です。転法輪岳から30分でした
厳しい山容で山頂に数百年経つであろう檜が岩にしっかりとしがみついている

 


ここからしいて手入れがされていないコースが少しある。今は登山者や修験者が通るため道は有るが、手入れがされないときは相当なブッシュだったという



やや○危の場所を通り(この付近はシャクナゲが多い)

 

この付近を過ぎるとR425白谷トンネル上付近に出る。尾根は細く東側はすごい崖ですが木がそれを隠す。
天気がよければ台高山系の見晴しがよい。やがて正面に行仙岳が顔を見せる


大台方面、
この日は小雨が降り雲が多い


やがて怒田の宿跡に出てここから胸を突くような急登を登ると行仙岳です

怒田の宿跡、7分で水場があるが水場までは急峻です


行仙岳登りと行仙岳、
三角点があるが13日を参考にして下さい
 
ここから行仙宿山小屋まで(佐田の辻、浦向道分岐)まで25分

白谷トンネル分岐を通り、下り込んで行くと25分で行仙宿山小屋に着いた
小雨と汗でずぶぬれになったショウタン、寒いだろうと小屋内で今日の作業をして下さっている前田氏と玉岡氏が、囲炉裏を焚き私を迎えてくれた
私のビール好きを知ってかビールを差し出されたときは本当に嬉しかった
あらかた休息を入れ4時間でした。



しばらく休息、小屋の掃除や、非常食の点検などして下山、玉岡氏とR425経由で家路についた。
十津川で別れるとき交わした握手の手が83歳とは思えない力強い玉岡氏に再度驚かされた

最後の階段を下る玉岡氏

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